☆ №5 なに? 株価チャートって…

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 攻めの前にまず守り

これまでの放送では、「いかに資金を守るか」ということを中心にお話してきました。

何故かと言うと、これまで私はたくさんの失敗をしてきました、そして多くの人の失敗を見てきました。

リスナーのみなさんには、「なんとかそんな失敗をして欲しくない」という思いから、先に『守り』の話をしてきました。

仮に、先に攻めたとしても、守りを知らなければ逆襲されたらたちまち負けてしまうからです。

防御は最大の攻めです。

でも、そろそろ『攻め』の話もしていきたいと思います。

どうやったら、株が分かるようになって上手くできるようになるのか?

今日は、そのために必要な株価のグラフについてお話しします。

 

株価チャートは海図

前回の放送では、株の世界には株の世界のルールや仕組みがあるので、「ルールを知っておかないといけない」と言うことと、ルールを学ぶために「株価チャートが必要である」と言うことをお話しをました。

チャートという言葉を辞書で調べると「グラフ、海図」という意味があります。

株で使う場合はグラフを指します。

毎日取引されて動いている株の価格をグラフに記録したものが、「株価チャート」です。

一度はテレビや新聞で見たことがあると思います。

株価が上がったり下がったりする動きを表現したジグザグのグラフのことです。

 

 これが「株価チャート」!

下のグラフが、株価チャートです。

「横軸が時間で、縦軸が株価」です。

日が経つにつれて、株価が上がったり下がったりする動きが表現されています。

下のチャートは、コロナショックで暴落した日経平均株価が、リバウンドで上昇していった時の株価チャートです。

このグラフがどうやって作図されているかと言うことですが、例えば小学生の頃、夏休みの宿題で朝顔の観察日記をつけませんでしたか?

毎日毎日、朝顔のツルが何センチ伸びたのかを物差しで測って、その成長を方眼紙に記録していきましたよね?

そして、夏休みが終わる頃には、「成長観察のグラフが出来上がっている」そんなイメージです。

株価チャートも同じで、毎日毎日上がったり下がったりする株価をグラフに記録して作図していきます。

 

 視覚的に見える効果

もっと身近なもので例えるならば、天気予報でよく見る1年間の気温です。

日本の気候には四季があるので、春から夏にかけて気温が上がって、秋から冬にかけて気温が下がります。

これをグラフにすると、「ぐぅ~って上がって、ぐぅ~っと下がる」山を描くようなカーブになります。

下の図は、東京都の年間気温のグラフです。(月別平均気温)

上がって下がってと言う動きが分かります。

例えば、今まで寒かったのが段々と温かくなってきて、「今日の東京の最高気温は25度でした」と聞くと、「あぁ~、夏に向けて暑くなってきてるんだなぁ~」ということが分かります。

これは、「暑くなると夏に近づく」ということを知っているからですね。

でも、「南アフリカの今日の気温は25度です」って聞いたらどう思いますか?

25度という気温が「高いのか、低いのか? これから暑くなっていくのか、寒くなっていくのか?」まったく見当がつきませんよね。

頭の中では「ん~、南アフリカは南半球で日本と季節が反対だから・・・」と考えを巡らすことはできるけれども。

この時に、南アフリカの年間気温のグラフを一緒に見せてもらったら一目で分かりますよね。

「今はここ!」って示してもらったら、もっと良く分かりやすいと思います。

これが、視覚的に見えるグラフの効果です。

 

 テレビで株価を聞いても…

私たちはテレビのニュースで今日の株価を知ります。

『本日の日経平均株価は、29,720円で、前日と比べて331円上昇しました』とか。

普段、何気なく観ていますが、それを聞いた時に「だからどうなの?」って思いませんか?

「今の株価は高いのかな? 安いのかな?」と思いながらも、そのまま聞き流してしまっていますよね。

テレビに映っているのは、今日の株価と昨日の株価とを比較した数字だけです。

それを見ても今の株価は上がっている状態なのか、下がっている状態なのか?」、「その株価が高いのか、安いのか?」。

数字だけでは、さっぱり状況がつかめません?

私のように株に関心があっても、上のテレビ画面のように「今日の日経平均は29,720円でした」と言われても、3秒後にはきれいに忘れています。

と言うよりは、頭の中にすら入ってきていません。

それならば、
テレビ画面に株価のグラフを映して、今日の株価を赤い点で示してくれたら、もっと分かりやすくなると思いませんか?

「なるほど、株価がこう変化してきてる中で、今日の株価はこの位置なんだな!」と状況が掴めます。

これならだれが観ても分かります。

 

 チャートは一瞬で把握できる

チャートで表現する最大のメリットは、画像として見えるということです。

目からの情報がイメージとして頭の中に入ってきます!

だから、チャートを見るだけで、今の株価は上がっている状態なのか、下がっている状態なのか?」、あるいは「高いのか、安いのか?」を一瞬で把握することができます

このことからも、辞書にチャートが「海図」という意味があるということを分かって頂けると思います。

航海をしている途中で「自分の船が今どこにいるのか? どっちに向かって進んでいるのか?」、海図を見れば一瞬にして「現在地と向かっている方向」が分かります

ちょっと回りくどい説明をしましたが、まずは株価チャートがどんなものなのか、どんな効果があるのかをイメージしてもらえたと思います。

この株価チャートを株式取引に使っていきます。

 

 株式投資にはチャートしか使いません!

私が株式投資をやる時に、買ったり売ったりする投資判断使うのはこの株価チャートだけで、他には一切の情報を使いません。

「えっ?」って思いますよね?

一般的に株式投資をするためには、経済を分析したり、企業分析をする必要があると思われています。

みなさんも、そう思っていますよね?

でも、私がこれからお話する株式投資のやり方では、経済の分析も企業分析も(業績を調べたり、経営計画書を分析したり、情報を集めたりなど)一切必要としません。

投資判断に使うのは株価チャートだけです

「嘘やろ!」って思いますよね?

でも、事実なんです。。。

 

 私の「株あるある話」

人と話をしている時に、その場の話の流れで、「私が株をやっている」ということを話す場面があります。

そんな時に、相手から最初に言われることで一番多い質問は、「儲かりますか?」「何か儲かる株はありますか?」です。

そして「難しいことを色々と調べるんでしょう?」、「大変ですねぇ~」、「私になんかとても無理ですよ~」と言われます。

そんな時に私が「いえいえ、チャートしか見ないんですよ!」と言うと、ほとんどの場合、相手は「ん?」という顔をします。

「ほら!、あの株のグラフですよ、私はあのグラフしか使わないんです!」と言うと、大体の人は「あ~~、そう…ですか…」と言う表情を見せて、途端にテンションが下がって会話はそこで終わってしまいます。

株式投資にチャートを使うということを知らない人がほとんどなので、それ以上共通の話題にならないんです。

だから、話が続きません。

これが多くの人の、株価チャートに対する認識です。

人は「儲けることには興味はあっても、やり方には興味がない」とも言えます。

 

 会社名を見なくても買い銘柄が分かる

実際の話をすると、
私や、私が株のやり方を教えた人は、チャートだけあれば「その株を買っても良いかどうか」判断することができます。

極端な言い方をすると、「会社名を見なくてもチャートだけで買い銘柄を探す」ことができます。

チャートを見て「あぁ~、これは上がりそうだなぁ~」と思って、初めて会社名を見ることもよくあります。

この時、チャートを見る時間は、僅か1秒です

瞬時に買い銘柄かどうかを見分けることができます。

嘘みたいですが、本当のことです!

コツが分かって、慣れれば簡単です。

それくらい投資判断をするための重要なツールなんです。

だから、「株をこれから始めたい人」とか、「自分でできるか心配な人」にとっても、チャートさえ分かるようになれば、すぐに買い銘柄を探せるようになって株式投資ができるようになります。

みなさんが想像している「経済や企業の分析をしなければいけないと思ってる手法」とは、全く違う世界でしょう?

株式投資にはこういうやり方もあるんです。

株価チャートを使えば、難しいと思われている株式投資のハードルを一気に下げることができます。

 

 知りたいのは未来の株価

さて、株価チャートの一番右側、つまりグラフの先っちょが今現在です。

当然のことながら未来の株価は、まだ取引されていないので記録されていません。

明日の朝顔のツルの長さは、明日になって計らないと分からないのと同じです。

つまり、グラフはすべて過去の株価の記録でしかないんです。

でも、私たちが知りたいのは、過去のことよりも未来の動きが知りたいんです!

・これから上がるのか、下がるのか?

・今、買って良いのか、ダメなのか?

・明日以降の株価がどうなるのか?

これが一番知りたいことなんです。

じゃぁ、どうしたらそれを知ることができるのか?

 

 まず株の世界のルールを知ろう!

株価チャートを使って未来を予測する。

この時に重要なのが、「ルールを知ることです。

どんな世界にもルールがあるように、「株の世界にも、株の世界のルール」があります。

ゴルフにはゴルフの世界のルールが、自動車の運転には交通ルールがあります。

個人投資家の9割が株で損をしていると言われています。

その理由は、ルールを知らずに、この世界に足を踏み入れてしまっていることが大きな原因です。

例えば、あなたがサッカーのルールを知らずに、いきなり試合に出たとしたらどうしますか?

自分がどう動いたら良いのかわかりませんよね?

周りを見ると、みんなが走りまわってボールを蹴ってる…

自分のところにもたまたまボールが転がってきたから、真似して蹴ってみたら「オウンゴールになってしまった!」

株で負ける人はそんな感じです。

せめて、「味方のゴールに向かって蹴ってはダメだ」ということを知っておく必要があります。

でも、もしかしたら「自分のチームのゴールがどっちなのか」を知らないかもしれません。

もっと言えば、「ゴールに入れると点が入る」ことさえも知らないかもしれません。

これではオウンゴールをするのも仕方がないですよね?

だからルールは知っておかないといけないんです。

極端な話かもしれませんが、株で負けて損をする人は、こんな感じでルールを知らずに試合に出てしまっています。

最初にお話した気温の話もそうです。
今の季節なら、「今日の最高気温は25度でした」と聞くと、「あぁ、初夏に向かって暑くなっているんだなぁ~」と言うことが分かります。

「夏に向けては気温が上がる」ということを一つのルールとして知っているから、半袖のシャツの準備するという行動がとれるのです。

 

 ルールを知らないと「への字型投資」になる

株の世界のルールが分かっていたら、過去の動きをルールに照らし合わせて「こうなってこうなって、こうなってきたから、この先はきっとこうなるだろう」と予測することができます。

だから「買いましょう!」とか「買わずに見送りましょう!」とか、「売りましょう!」という判断ができるんです。

このルールを知ることが大切です。

それにもかかわらず負ける人は、「とりあえず買ってみたら良いだろう!」という感覚でボールを蹴りにいきます。

「後は出たとこ勝負だ!」って強気なことを言います。

出たとこ勝負と言っても、「ルールを知らなければ勝負をすることすら出来ないでしょ!?」と言うことです。

「バーン」とボールを蹴るだけ蹴っておいて、買った後の売り方を知らないから、その結果「への字型投資」になって損をするんです。

ひらがなのへの字みたいに、左が短くて右が長い。

上がっていくのを見ながら、下がっていくのもそのまま見ていて損をしてしまう。

多くの人がこう言います、「儲かってたんですけど、今は損してますねん!」。

ルールを知らないと、9割の負け組になってしまいます。

 

 未来がわかる3つの理由

では、なぜ株価チャートからルールが分かるようになるのか?

その理由は3つあります。
これは、株式投資の肝となる重要なポイントです。

まず一つ目に、
① 株価チャートには日々の株価の動きがデータとして記録されていますので、1枚のグラフの中に売買に必要な情報が全て詰まっているからです。

例えば、経済や企業業績、ニュースなどの影響を受けて株価が大きく動いたとします。影響した理由に関わらず動いたという事実が、売買に必要な情報としてチャートには記録されます。

 

二つ目に、
② この株価チャートを世界中の多くの投資家が見ています、特に投資のプロが。

多くの投資家が株価チャートを見て売買するようになると、自然発生的にルールが生まれます

人間の社会でも人が集まると必ずルールが出来るのと同じ現象です。

だから、ルールに沿ってみんなが買いだと判断すれば、株は買われて上がります。

反対にみんなが売りだと判断すれば、売られて株価は下がります。

なぜならば、ルール自体が買ったり売ったりする「暗黙の了解」になっているからです。

それに加えて、今はコンピュータを使った売買が主流になってきていて、実に売買全体の70%がコンピュータによるものです。

コンピュータのシステムはプログラムで動くのですが、プログラムを設計するのは人間です。

人がルールに基づいて設計するので、当然プログラクも同じルールに沿って、同じタイミングで動きます。

この相乗効果が大きな買いパワーが生み出します。

こうして、暗黙の了解のもと、大きな買いパワーが同じタイミングに集中することで、株価は「ドーン」と上がり始めます。

株価が上がり始めると、ルールを知らなかった人も追いかけるようにどんどんと買ってきます。

買うから上がる、上がるから買う」という構図が出来上がります。

こうやって株は上がり始めると、しばらく上がる傾向が続きます。

これがトレンドです。
(トレンドとは、ファッションのトレンドと同じ意味で、流行とか傾向という意味です。株価が上がり傾向にあることを上昇トレンドと言います。)

 

三つ目の理由は、
③ 株価チャートからルールを学べば、みんなが買い始めるタイミングが分かるようになるからです。

そうなれば、これから上がりそうな銘柄を探すことが出来るし、トレンドに乗って利益を伸ばすこともできるようになます。

また、トレンドが終わるタイミングで売って、しっかりと利益を確保することもできるようになります。

一方で、期待通りに上がらなかった場合でも、「上がらない!」と言う事実が分かるので、すぐに売って手放せば大きな損をせずに資金を守れるようになります。

これが、「株価チャートから株のルールが分かる」と言う理由です。

まず、これをきっちりと押さえておけば大丈夫です!

これができれば、経済の分析や企業分析は一切必要なくなります。

 

 シンプルでしょ!

今日は、「株価チャートとは何?」というお話をしました。

チャートには大事な情報がいっぱい詰まっています。

だから、チャート1枚があるだけで株の売買ができます。

株価チャートを使えば、シンプルに株式投資ができるようになります

これが株価チャートです!

ここまで分かれば、後は株価チャートをどう使うのかがテーマになります。

☆ №5 なに? 株価チャートって…” に対して1件のコメントがあります。

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