☆ №4 出口戦略が何よりも大事
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株のやり方ってあります
「株の話がテーマの割には、儲かりそうな話が聴かれへんなぁ~」と思ってる方も多いと思いますが、ここまでは資金や利益をいかにして守るかという話をしてきました。
儲けることよりも、お金を守ることの方が大事です!
この番組では、株式投資のやり方をお話していくのですが、「株式投資のやり方ってなに?」と思われかもしれません。
「買って売るだけちゃうの? 注文するだけでしょう?」みたいな感じかもしれません。
実は株には「収益を上げるためのやり方」と、同時に「お金を失くさないやり方」もちゃんとあります。
今日は、その答えを後半でお話しますが、まず株に投資する目的についてお話ししたいと思います。
投資をする2つの目的
株に投資する目的は、大きく分けて2つあります。
1.会社を応援するために出資をするというやり方
2.株を売り買いした差額を利益にするやり方
1は会社を応援するために出資をするという「純粋な投資」です。
例えば、使命感があって社会に貢献している会社だから、あるいはこの会社の商品が好きだから「私はこの会社を応援したい」という行理由です。
一方で、2は売り買いした差額を利益にするやり方は、いわゆる「トレード」と呼ばれたりします。
「10,000円で株を買って12,000円で売ったら、差額の2,000円が利益になる」というやり方です。
最近は株式投資というと、この「買った値段と売った値段の差額を利益にするやり方」が一般的な投資のイメージになってきています。
投資信託や年金も株で運用
この放送を聴いて頂いている方でも、「株をやっていない方とか、興味がない方」も多くいらっしゃると思いますが、意外と株に関わっている場合があります。
例えば、投資信託を持っていませんか?
あるいはご家族の方がされているかもしれません。
実はこれも株で運用されている可能性があります。
投資信託というのは、言うまでもなくファンドマネージャーという投資のプロが、あなたに代わって、プロの目から見て厳選した株を買って運用をしてくれています。(株だけではなく債権や為替で運用する商品もあります)
そして、その利益がみなさんに配分されるという仕組みです。
だから、自分で直接会社を選んで買ったり売ったりはしていないというだけで、株式投資と同じ仕組みに乗っかってる可能性があります。
あるいは、ご自身で運用をする年金に加入していることもあります。
会社にお勤めの人は、会社が年金の掛け金を出してくれています。
この時に、「年金の掛け金をどう運用するのかは自分で運用商品を選んでください」という企業年金が増えています。確定拠出年金(401K)とか言います。
「これからのあなたの運用成績次第で、将来受け取る年金額が変わりますから頑張ってくださいね!」と言われ、加入している個人に運用を任せてしまう制度です。
加入している方は、「リスクを取って株で運用するのか、手堅く定期預金にするか」を自分で決めたはずです。
たぶん、年金制度の説明を受けた時に、自分が運用する商品をどれにするか選択して登録していると思います。
この時に、株で運用する商品を選んでいたとしたら、中身は投資信託とほぼ同じですから株をやっていることと同じになります。
自営業の方でも、個人でお金を出して将来に備える年金があります、IDECOとか。
これも、株式での運用を選択している方が非常に多いと思います。
ですから、自分で直接売買をしていないだけで、かなり確率で多くの方が株に関わっています。
目的は資産形成
投資の目的は主に「資産形成」です。
ここで人生100年、老後に必要な資金は2,000万円だという話をするつもりはありませんが、人間の平均寿命が延びているので、資産の寿命も伸ばさないとお金が足りなくなってしまうから、積極的に「資産を増やすために運用しましょう」という考え方も広まってきています。
人が衣食住を営むためには、お金は必要です。
お勤めの方は、自分の労働の対価としてお給料をもらったり、自営業の方もお客様に提供した価値の対価としてお金を頂いて、生計を立ています。
そうやって私たちは社会に貢献しながら、お金を稼いで生活をしています。
そんな中で「少しでも豊かになりたい」とか、「リタイアしてからのお金が必要だから欲しい」という願望があります。
あるいは、資産形成というほど大そうなものではないけれど、「お給料以外に副業としてお金を稼ぎたい」とか、「旅行の資金が欲しい」、「何か買うための足ししたい」という方もたくさんおられます。
特に、今はコロナの影響もあり在宅勤務が増えて、アルバイトとかの副業を認めてる会社も多いようです。
副収入を得るために様々なことを始める方が増えてきました。
Youtuberなどや、ウーバーイーツの配達員も増えているということをテレビで観たことがあります。
これらは、自分で働いて稼ぐやり方です。
一方で、株とかFX、不動産投資のように、自分の資金を投資して増やしていこうとする手段を選ぶ方もおられます。
これは、お金に働いてもらうというやり方です。
今はプチバブルぼけの状態
今、株を始めたいという人が、非常に増えてきています。
ましてや、株価がバブル以来の最高値を更新していると言うことで、その波に乗りたいと考えて始める方も多いです。
そのため、ネット証券会社の口座開設数は激増しています。
こういう背景で、どういうことが起こっているかというと、株のことをよく知らない人が、株式投資の世界に足を踏み入れて、買ったり売ったりしている現状があります。
幸いにも、今は株価が上がっているので損をしている方は少ないですが…
前回の放送でもお話しましたが、昨年3月のコロナショックで株価が大暴落して以来、1年間の長い上昇が続いています。
最高値を更新していますから、いつ買っていても今は利益が出ている状態です。
今のような上がり傾向の相場を、「上昇トレンド」と表現するとお話をしました。
1年間も上昇トレンドが続くと、この上昇が永久に続く様に思えてきます。
不思議なことに。
言葉は悪いですが、今は「プチバブルボケ」みたいになっています。
だから、最近株を始められた方の中には、「株って簡単なんだ、すぐに儲かるんだ!」みたいに思われている方も多いと思います。
実は、これは勘違いです。
なぜかと言うと、上昇トレンドが続いた後には、次に下降トレンドが待ち受けているからです。
上がったものはいつか下がります。
ただ、いつ下がるかは分かりません。
株には周期というものがあります。
上がり下がりの波が繰り返されるというのが、株の特性です。
今みたいに1年間も上がり続けたら、「次に下がり始めたらどうなるか?」ということは、なんとなくみなさんも想像できるとでしょう。
「山高ければ、谷深しです!」
まぁ、株の方向には横もありますから、すぐに下降トレンドになるというわけでもありませんが、上がれば上がるほど下がるリスクが高くなります。
前回の放送で、私が自己資金の70万円を、僅か1年少しで3,500万円に増やしたという話をしました。
それは、まさに今のような上昇トレンドに乗れたからです。
私もその時には、「なんだ株って簡単なんだ!」と実は思いました。
株のことを何も知らなくても、たまたま買った株が自分の年収の何倍にもなったわけですから。
その時にこんなことを思いました。
「ひょっとしたらこのまま会社を辞めても食べていけるかも?!」
「株を本業にできるかも?!」と、かなり本気で考えました。
しかし、それもつかの間、リーマンショックの大暴落に巻き込まれて一気に3,500万円を失ってしまったとお話をしました。
まさに株をなめていました。
そう言う大失敗談を前回お話ししました。
で、私が、何が言いたいかというと、どの世界にも共通することですが、「その世界にはその世界のルールや仕組みってある」ということです。
株の世界においても「何も知らずに足を踏み入れてしまうと、まさにマネーゲーム・ギャンブルになってしまいます」ということなんです。
好調な時は人間は勘違いをしてしまいます、いけると思ってしまう。
リスクに対して鈍感になってしまいます。
と言うよりは、以前の私の様にリスクがあること自体を知らないかもしれません。
たまたま上手くいけば楽しいし、自分もこの世界でやっていけると思ってしまうんです。
ところが、これが勘違いなんです。
そうじゃぁなかったことには、失敗して初めて気づきます。
その時は、既にお金を無くしてしまっていますからもう遅いんです。
ましてや、調子に乗ってお金をどんどんつぎ込んだりしていたら、後々最悪なことになります。
いつかは売って終わらせる覚悟を
たとえ少額から株を始めたとしても、自分の大切なお金が減るのはやっぱり嫌ですよね。
個人でやる株もそうですが、さっきお話したように、プロに運用を委託する投資信託とか、年金の掛け金の運用にしても同じです。
これらも、中身が株で運用する仕組みである以上は、お金を減らすリスクがあることに変わりはありません。
投信信託に対してネガティブな見解があるわけではありませんが、リスクがある世界に踏み出す以上は、安全・安心に乗り切る手段を知っておくこと大切です。
「資産形成」という大義名分があると、まるで自分が投資家になったみたいに思います。
そして、自分は損をしないように思ってしまいます。
でも、失敗することもあるという前提で、自分の資金を極力減らさないように構えをしておかないといけません。
投資信託を解約するのは、やや面倒かもしれませんが、プロに任せているからと言って丸投げのままではダメです。
プロも下降トレンドには勝てません。
イザとなればリスクに備えて解約する選択も必要です。
そういう選択をするためには、ある程度の知識とかルールを知っておく必要があります。
売らないといつか「への字型投資」をやらかす
よく、「上がる株の探し方」という広告を目にすることはありませんか?
「上がる株!」って言う言葉に敏感に反応する人も多いと思います。
じゃぁ、上がると言われている株を買って運よく上昇したとします、その後あなたはどうしますか?
途端に答えに詰まりませんか?
どうなったら売るのかという目標がないからなんです。
だから、「への字型投資」になってしまうんです。
ひらがなの「へ」は、左側の上がる線よりも、右側の下がる線の方が長いですよね?
上がると言われている株を買って、せっかく上がっていったにも関わらず、利益を確保しないまま見過ごして、下がってもそのまま放置して、結局買値を下回って損をしてしまう。
あの時に儲かっていたのに・・・と後悔してももう遅いんです。
これが「への字型投資」です。
ここなんです!
なんでもそうですが、止め時というのがあります。
欲張らずに利益を確保する、または潔く損は切ることが需要です。
買う「入口」よりも売る「出口」が重要
しかし!
満足する利益額や利益が出るまでの期間は、人によって感覚が全然違います。
1割でも増えれば満足する人もいれば、倍にならないと満足しない人もいます。
それが1年後で良いのか、明日なのか。
買った次の週に利益が出た場合も利益だし、3年間我慢し続けてやっと利益になった場合でも利益は利益です。
この感覚が人によって違うので、最終的には自分の判断で売って決着をつける必要があります。
成り行き任せ、人任せではダメなんです。
これを「出口戦略」と言います。
上がる株を探して買うことを「入口」だとすると、売ることを「出口」と言います。
買ったものは、最終的には売って終わらせないといけません。
この時、「出口」になる売り方は2つしかありません。
「利益を確保する売り」か、「損をして逃げる売り」かです。利益か損かです。
どちらも大事なんですが、まず優先しないといけないのは、「利益を得ることよりも損をしそうな時に資金を守ること」です。
みなさんの目的は、資産形成や副業で稼ぐとか、お小遣いが欲しいということなので、どうしても利益に目が向きがちです。
しかし、資金を減らしてしまうと元も子もなくなってしまいますので、先に資金を守ることに目を向けないといけないんです。
たとえ、利益を取り損ねたとしても、それはそれで損をしたわけではありません。
資金が残れば再挑戦することができます。
でも資金が無くなると挑戦すらできなくなってしまいます。
だから、資金を守る方が優先なんです。
これまでの放送では「逆指値注文」という、損を最小限にするやり方を先にお話してきました。
株のことは知らないという方には、「難しかったかなぁ?」と申し訳ないところもありましたが、こういう方法があって「うまく使えば乗り切ることができるんだ」という考え方を伝えたかったのです。
私も自分で失敗したり、他の方の同じ失敗をたくさん見てきましたので、みなさんにはなんとか安心で安全なやり方を知ってもらおうという思いからお話しています。
少しでも、不安とか心配が和らいだら嬉しいと思っています。
まずはルールや仕組みを知ること
株を買う「入口」も、株を売る「出口」も、ルールや仕組みを知れば分かるようになります。
この「入口」、つまり上がる可能性が高い株を探すのは意外と簡単です。
売る「出口」を見つけるのも実は簡単なんです。
どんな世界にもルールや仕組みがあるように、株の世界にもルールがあります。
何も知らずに足を踏み入れてしまうと、マネーゲームやギャンブルになってしまいます。
よく損をしたとか、失敗したという話も聞いたりします。
実際、個人投資家の9割が損をしているという現実もあります。
それは、ルールや仕組みを知らずに、株の世界に足を踏み入れているからなんです。
売り買いするための基準が、自分の中にないからなんです。
「への字型投資」になるのも、それが最大の理由です。
言い方は悪いですが、俗にいうと相場に「カモ」にされてしまったということなんです。
だから、株に興味はあるけど、自分でできるかどうか心配だし不安なんですね。
この辺りが、株に距離を感じる、モヤモヤ感があるっていうことなんだと思います。
では、損をしたり、失敗したりしないためにはどうすれば良いのか?
・どうやったら、株の知識やルールを学べるのか?
・どうやったら、株を買う「入口」や、株を売る「出口」が分かるようになるのか?
これが、みなさんが一番知りたいことだと思います。
答えは「株価チャート」を学ぶこと
その答えは、「株価チャートを学ぶこと」です。
株価チャートは、テレビや新聞で一度は見たことがあると思いますが、株価の上がり下がりを表現したジグザグのグラフです。
日が経つにつれて、株価が上がったり下がったりする値動きの様子をグラフに表しています。
この株価チャートを学べば、株の知識を学ぶことができます!
なぜこのグラフだけで知識やルールが学べるのか?
なぜ「入口・出口」が分かるようになるのか? ということですが、その理由は3つあります。
理由のまず一つ目は、チャートには日々の株価の動きがデータとして記録されているので、1枚のグラフの中に売買に必要な情報が全て詰まっているからです。
例えば、経済や企業業績、ニュースなどの影響を受けて、株価が大きく動いたとします。影響した理由に関わらず、動いたという事実がチャートには記録されます。
そういうことも含めて、株価チャートにはデータが全て詰まっているということです。
まずこれが大前提です。
二つ目は、このチャートを世界中の多くの投資家が見ています、特にプロ連中が。
多くの投資家がチャートを見て売買するようになると、自然発生的にルールが生まれます。人間の社会でも、人が集まるとルールが生まれるのと同じです。
ルールに沿ってみんなが買いだと判断すれば、株は買われて上がるし、みんなが売りだと判断すれば、売られて株価は下がります。
ルール自体が買ったり売ったりする、参加者の暗黙の了解になっています。
この段階で気づきましたでしょうか? 既に経済も業績も関係なくなっています。
ここで言うみんなとは、主に投資のプロです。例えば年金とか保険会社から運用を任されてる人たちがそうです。
年金基金や保険会社には、加入している多くの人からの掛け金が集まってきます。何千億円とかの莫大な金額です。
それを、株とか債券とかで運用するので、株を買ってくる場合の金額はとてつもなく大きな額になります。
だから、プロが動く時には、もの凄い額のお金が動いて株価も大きく影響を受けます。
(日経新聞にも「クジラが動いた」という表現で記事が載ったりします)
そんなプロ達は、株価チャートをしっかりと見ています。
それに加えて、今はコンピュータを使った売買が主流になっています。取引全体の70%がシステムによる取引です。
コンピュータと聞くと難しいイメージがありますが、システムは単純にプログラムで動いています。
プログラムを設計しているのは人間です。人がルールにもとづいて設計しているので、当然プログラムも同じルールに従って、同じタイミングで動きます。
この相乗効果によって大きな買いパワーが生まれます。
こうして、暗黙の了解のもと、大きな買いパワーが同じタイミングに集中することで、株価は「ドーン」と上がり始めます。
株価が上がり始めると、次にルールを知らない人でも、それを見て追いかけるように買ってきます。
「上がるから買う、買うから上がる」そんな構図が出来上がるわけです。
こうやって株は上がり始めると、しばらく上がり傾向が続いていきます。これがトレンドです。
トレンドとは、ファッションのトレンドと同じで流行とか傾向という意味で、株価が上がり続けることを「上昇トレンド」と言います。
私たちは、単純にこの流れに乗るだけで良いのです!
三つ目は、ルールを学んで、みんなが買い始めるタイミングが分かるようになれば、これから上がりそうな銘柄を探すことが出来ます。
トレンドに乗って利益を伸ばすこともできるようになります。
そして、トレンドが終わるタイミングで売って、利益を確保することもできるようなります。
一方で、期待通りに上がらなかった場合でも、「上がらない」という事実が分かります。だからすぐに売って手放せば大きな損をしないで済みます。
この3つが、「株価チャートから株のルールが分かる」と言う理由です。
株価チャートを使う理由をまとめますと、
1. 株価チャートには株の動きに関する全データが詰まっているから。
2. 世界中の投資家が使うルールが学べるから。
3. 自分の判断で買ったり売ったりできるようになるから。
まず、これをきっちりと押さえておけば大丈夫です!
これができれば、経済分析や企業分析は一切必要なくなります。
これが、株で収益を上げるための答えです。
安心・安全な投資へのこだわり
私がなぜ安心・安全な投資にこだわっているのか?
私も過去に大失敗をやらかしてきましたし、他の方の同じ失敗をたくさん見てきました。
だから、なんとか、ちゃんとしたやり方があるんだと言うことを、知ってもらいたいという思いがあります。
知らなかったがために、みすみす損をするのが残念で仕方がないです。
そのために、先週まで「逆指値注文」という、資金を守る必殺技について何回もお話してきました。
株を知らない方には、ちょっと難しくて申し訳なかったですが、「こういう方法もあって、うまく使えばうまくやれるんだ」いうことを伝えたいと思いました。
興味があっても株式投資に踏み出せない方、今をやっているけど上手くいっていない方、直接の売買ではないけれど投資信託や年金など株価で損益が決まるものを持っている方にとって、少しでも不安とか心配が和らげば嬉しいと思います。